宝石鑑定・鑑別機材 5 ☆ユーティリティランプ

GIA-GEM製 UTILITY LAMP (ユーティリティランプ)です。

宝石鑑別する上で、屈折率の測定は特に重要な手がかりですが、これを測定する際には、屈折計(refractometer)という器具を用います。

GIAの教育では、通常、偏光器(polariscope)の光源を用いて測定するのですが、この白色光で測定すると、どうしても目盛りの明るい部分と影になった部分の境界が不明瞭で読み取りが難しい場合があります。

そんなときに、このユーティリティランプ(単色光源)のイエローのフィルターを通して観察すると鮮明に測定することができます。(ただしカボション石の測定に利用されるスポット法には使えないので注意が必要です)

ユーティランプは何代か型がかわっています。ホームスタディ(通信制)で学ばれた方は、このグレーのタイプを懐かしく思われる方も多いと思います。レジデンスクラス(全日制)で勉強された方は、もう少し長方形の白いタイプを思い出されるでしょうね。残念ながら、いまではユーティリティランプ自体が製造中止になってるのではないでしょうか。

このグレーのタイプは私が取り扱ったことのある中で、もっとも古い型ですが、光源が側面と上部とあわせて3カ所にあり、とても使いやすく、スイッチもプッシュ式ではないので壊れにくいですし、個人的には一番気に入っているタイプです。特に上部に光源があるとカラーフィルターや二色鏡の検査にも便利なんです。

古いGIAの器具は丈夫で良かったんです。まあ、難点は電球が切れたときに同様のものを探すのが大変なんですが・・・。

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